心に響く 中学生の感性

令和2年12月と今年の1月に、昨年に続き今年も東郷町社会福祉協議会主催の福祉実践教室に参加させていただきました。

担当したテーマは「発達障害の理解」です。
中学校1年生の生徒さんが対象で、70分前後の時間でしたが、どの学校の生徒さんも熱心に聞いて下さいました。

その際、私自身の振り返りもありアンケートをお願いしました。その感想を皆様にも知っていただきたくてご紹介いたします。

今日の話を聞いてよかったと思うことがあれば教えてください

  • ・障害の人が困っているときにどういう対応をすればいいかわかってよかった。障害者の気持ちなどがわかってよかった。
  • ・障がいの方に(対して自分が)できることが分かって嬉しい。
  • ・本人が望んで生まれてきたわけではない。頑張ってもみんなと同じようには出来ないという言葉が心に残りました。
  • ・今までの自分の行動は正しかったか見直すことが出来た。小さなことでも助けをもとめられたら、お手伝いすることが大切だと考えさせられた。
  • ・社会の偏見や無理解に苦しんでいる。
  • ・周りの人が変わることが大事だと改めて感じました。

話で難しいと思ったことがあれば教えてください。

  • ・障がいが同じでも人はそれぞれ違うので、理解することが難しいと思った。
  • ・障がいの人の気持ちを知ることはとても難しいことだと思った。

今日の話を聞いて、地域で困っている人がいたらそうしたいと思いますか?

  • ・助けてあげたいと思った 95.5%
  • ・分からない 4.5%

感想があったら教えてください。

  • ・今回の話を聞いて見かけでは分かりづらい障害を持っている人が安心して生活できるように、もっと詳しく知りたいと思いました。相手の気持ちや立場になって自分だったらどうしてほしいか考えて生活していきたいです。
  • ・障害者は周囲が迷惑とか困るのではなく、本人が一番困っていることがわかった。困っていたら手助けしてあげたい。
  • ・今日の話を聞いて、これからどうすればいいかとか、接し方なども分かりました。
  • ・誰もが生きて生きやすい、暮らしていきやすい社会が作れるように日頃から少しづつ協力していきたいなと思いました。
  • ・障害者もなりたくてなったわけではない。それにみんな違っていて当たり前だし、いいところもある。自分も知らない間に傷つけてしまうことがあるかもしれない。差別のない世界にしたいと思う。

以上抜粋ですが、こんなふうに受け止めて下さり、感想をお書きくだったことに感謝しかありません。

 中学生になるこの時期は思春期に入り、 『親や友達と異なる自分独自の内面の世界があることに気づきはじめるとともに、自意識と客観的事実との違いに悩み、様々な葛藤の中で、自らの生き方を模索しはじめる時期(文科省)』だそうです。

この時期に、アンケート結果のように感じたり、考えたりしていただけた中学生が大人になる頃には、障害があっても無くても誰もが生きていきやすい町になっているような気がします。

コロナ禍のなか、相当な準備をされて開催して下さった社会福祉協議会、各中学校に、この機会を与えてくださったことにお礼申し上げます。

--コラム執筆--

社会福祉法人東郷ひなた 理事長 笹野眞智子(ささのまちこ)

ウィリアムズ症候群の息子と東郷町で暮らす。 息子が保育園の時に町内に住む障がい児の保護者で自主グループ(親の会)を発足。 息子小学校4年生の時にウイリアムズ症候群の仲間と、親の会を発足。 東郷町知的障害児者連絡協議会(知障連)を町内の他団体と発足。 H17年心療内科心理職で勤務時に行動療法・応用行動分析療法を学ぶ機会を得る。 その後、行動療法学会、行動分析療法学会、発達障害学会の学会員となる。 平成21年知障連の会員の有志とNPO法人ひなたを設立。 平成30年社会福祉法人東郷ひなたを設立。

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